＜１０月度＞

啄木鳥会は毎月第二水曜日に開催されています。
１０月度の開催日は１４日（水）で、通常どおり豊友会会議室で行われました。
当日は清々しい秋晴れの一日でした。
今月は田中道舟さんが九州在住という遠方のため、また、浅井吾水さん、黒山茂英さん、
齋藤碧水さん、松野馬笑さんが所用のため、阿野酔歩さんが体調不良のため欠席されましたが、
吾水さん、道舟さん、碧水さんは欠席投句をされました。
今月度の兼題は「落ち鮎」、「満月」と「烏瓜」でした。
この兼題を使った句を含めて、各自が５句を投句しました。
投句された会員の作品のうちの一句を以下にご紹介させていただきます。（文責　矢治）

　　　山影の覆ふ流れや下り鮎　　　　　　　　山田閏子先生

　　　秋高し峡深き田の黄金なる　　　　　　　　　赤塚深水
　　　満月の兎はつきり夢はせる　　　　　　　　　浅井吾水
　　　黒猫のさっと過ぎたる良夜かな　　　　　　　岩佐はるか
　　　青き空初冠雪の富士眺め　　　　　　　　　　大坪歩楽
　　　クレーンが満月を釣るビル工事　　　　　　　小俣三休
　　　濡れぬまま朝刊届く秋の雨　　　　　　　　　海外夢涼
　　　朱を点ず梢隠れの烏瓜　　　　　　　 　 　　黒山茂英
　　　満月を惜しみなく見せ雲の無し　　　　　　　小泉山月
　　　転んでもビリでも拍手運動会　　　　　　　　斎藤光星
　　　あと一周金木犀の香にひかれ　　　　　　　　齋藤碧水
　　　薩埵路に赤くちらほら烏瓜　　　　　　　　　重田遊糸
　　　地球こそ宇宙のまほら望の月　　　　　　　　田中道舟
　　　縁側に満月を見る影二つ　　　　　　　　　　橋本楽胤
　　　青天に百舌の高音や秋確か　　　　　　　　　矢倉乱白
　　　煌々と満月屋根の上にあり　　　　　　　　　矢治宏風
　　　満月の空を斜めに深夜便　　　　　　　　　　吉武霞洞