＜平成28年2月度＞

啄木鳥会は毎月第二水曜日に開催されています。
2月度の開催日は10日（水）でした。
豊友会事務所の3月移転のため、今月度でラペックスビルでの句会は最後となりました。
今月度も、山田閏子先生ご指導の下、豊友会会議室で句会が行われました。
今月は赤塚深水さん、田中道舟さんが欠席されましたが、欠席投句をされました。
今月度の兼題は「梅一切」、「立春」と「恋猫」でした。
この兼題を使った句を含めて、各自が５句を投句しました。
投句された会員の作品のうちの一句を以下にご紹介させていただきます。　　　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　啄木鳥会会長　矢倉　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（文責　矢治）

　　　だんだんと日の育ち来て春立ちぬ　　　　　　　山田閏子先生

　　　白梅や愛宕御社の影やさし　　　　　　　　　　　　赤塚深水
　　　がけの上より春水の滲み出し　　　　　　　　　　　浅井吾水
　　　梅蕾む早や巡り来し一周忌　　　　　　　　　　　岩佐はるか
　　　節分の風の厳しき晴れなるも　　　　　　　　　　　大坪歩楽
　　　願わくはまた梅の香を延命寺　　　　　　　　　　　小俣三休
　　　春立つや伸びする耳に槌の音　　　　　　　　　　　海外夢涼
　　　遠富士の雲うすうすと春立てり　　　　 　 　　　　黒山茂英
　　　老梅の二輪の競う香りかな　　　　　　　　　　　　小泉山月
　　　雪しまく言葉少なに別れけり　　　　　　　　　　　斎藤光星
　　　古希すぎて始めし囲碁や梅笑む　　　　　　　　　　齋藤碧水
　　　富士川に立春の風波高し　　　　　　　　　　　　　重田遊糸
　　　恋猫の声駆け抜ける夜の闇　　　　　　　　　　　　田中道舟
　　　猫の恋赤子のように泣いてをり　　　　　　　　　　橋本楽胤
　　　春立ちぬ区民ホールのブルックナー　　　　　　　　松野馬笑
　　　猫の恋屋根の上から垣根から　　　　　　　　　　　矢倉乱白
　　　山越へて見ゆる海原春立ちぬ　　　　　　　　　　　矢治宏風
　　　春一番友の訃報も運びけり　　　　　　　　　　　　屋代弁采
　　　團十郎奉納の梅探しをり　　　　　　　　　　　　　吉武霞洞