＜平成28年6月度＞

啄木鳥会は毎月第二水曜日に開催されています。
6月度は8日（水）の12時30分から山田閏子先生ご指導の下、豊友会ラウンジで句会が行われました。
赤塚深水さんが長い期間入院加療されていましたが見事に回復され、久しぶりにお元気な姿を見せられました。
欠席者は浅井吾水さん、田中道舟さんでしたが、田中さんは欠席投句をされました。
今月度の兼題は「五月闇（木下闇）」、「短日」と「実梅」でした。
各自が５句を投句しました。
投句された会員の作品のうちの一句を以下にご紹介させていただきます。
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　啄木鳥会会長　矢倉　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（文責　矢治）

　　　この家もひとりずまひや実梅捥ぐ　　　　　　　山田閏子先生

　　　葉隠れの色きはだてり青柚かな　　　　　　　　　　赤塚深水
　　　亡き人の声に目覚めて明易し　　　　　　　　　　　岩佐はるか
　　　土手脇の熟れし桑の実味の佳し　　　　　　　　　　大坪歩楽
　　　ステテコが竿振り回す実梅採り　　　　　　　　　　小俣三休
　　　せせらぎに沿ひどこまでも木下闇　　　　　　　　　海外夢涼
　　　夢醒ます窓の月光明易し　　　　　 　 　　　　　　黒山茂英
　　　足元の覚束なさや皐月闇　　　　　　　　　　　　　小泉山月
　　　翠児の頬に母の香レース編む　　　　　　　　　　　斎藤光星
　　　白バラの花びらの奥黄と緑　　　　　　　　　　　　齋藤碧水
　　　短夜に目覚めて窓に富士を見る　　　　　　　　　　重田遊糸
　　　木下闇ピーターパンの休みゐし　　　　　　　　　　田中道舟
　　　短夜の納豆売りに目をさます　　　　　　　　　　　橋本楽胤
　　　青梅や雨を弾きて色を増し　　　　　　　　　　　　松野馬笑
　　　木下闇かそけき香り漂へる　　　　　　　　　　　　矢倉乱白
　　　あと三日待てずに小さき実梅捥ぐ　　　　　　　　　矢治宏風
　　　見るたびに大きくなりし実梅かな　　　　　　　　　屋代弁采
　　　瓶洗ひ実梅洗うて笊に干す　　　　　　　　　　　　吉武霞洞