＜平成29年1１月度＞

11月度の啄木鳥会は、8日（水）に上野公園周辺での吟行が行われました。
10時に不忍池の弁天堂で集合し、各自吟行し、その後、13時に豊友会ラウンジに再集合して、
山田閏子先生ご指導の下、句会が行われました。
今月度の欠席者は、佐賀県在住の田中道舟さん、体調が万全でない赤塚深水さん、
所用で岩佐はるかさん、松野馬笑さん、橋本楽胤さん、屋代弁采さん、重田遊糸さんが欠席されましたが、
田中さん、赤塚さん、松野さん、橋本さん、屋代さん、重田さんは欠席投句されました。
今月度の兼題は吟行句の他、「酉の市」、「大根」でした。各自が５句を投句しました。
投句された会員の作品のうちの一句を以下にご紹介させていただきます。

　　　　　　　　　　　　啄木鳥会会長　矢倉（文責矢治）

　　　掬（すく）ひたるはずの綿虫消えてをり　　　　　　　　　　　　山田閏子先生

　　大根を裏戸に置きて老父去る　　　　　　　　　　　赤塚深水

　　公園の落ち葉に埋まる雨上る　　　　　　　　　　　大坪歩楽

　　　のびちじみ水面の紅葉揺れにけり　　　　　　　　　小俣三休

　　　　境内に色とりどりの落葉かな　　　　　　　　　　　海外夢涼

　　　　黙々と清掃奉仕冬紅葉　　　　　　　　　　　　　　黒山茂英

　　　　　　　　　日暮れ前少し急いで落ち葉掃く　　　　　　　　　　小泉山月

　　鳥渡る空へ空へと観覧車　　　　　　　　　　　　　斎藤光星

　　　　冬の雲ゆったり散歩池眺め　　　　　　　　　　　　齋藤碧水

　　　　誰も見ぬ星のキラメキ酉の市　　　　　　　　　　　重田遊糸

　　病床に雲一つなき冬至かな　　　　　　　　　　　　田中道舟

　　幼稚園大根抜きに大はしやぎ　　　　　　　　　　　橋本楽胤

　　集めても集めてもまた落ち葉かな　　　　　　　　　福井彩華

　　大根のから味ほのかにそばすする　　　　　　　　　松野馬笑

　　さらさらと葉を落としゆく秋時雨　　　　　　　　　宮田珠光

　　池の端また一片の紅葉散る　　　　　　　　　　　　矢倉乱白

　　曇天の不忍池枯葉散る　　　　　　　　　　　　　　矢治宏風

　　朝市の葉付き大根人を寄せ　　　　　　　　　　　　屋代弁采

　　侘助を見つめる先に供養塚　　　　　　　　　　　　吉武霞洞