啄木鳥の会　活動報告

＜平成30年5月度＞

　5月度の啄木鳥会は9日の10時集合で、小石川後楽園での吟行でした。
低気圧の関係か、昨夜からの雨が上がらず、風も強かったため、吟行に参加されたのは山田先生、矢倉さん、海外さん、宮田さんと矢治の５名でしたが、豊友会ラウンジでの13時からの句会には計10名が出席されました。
　今月度は、佐賀県在住の田中道舟さん、所用があった松野馬笑さん、橋本楽胤さん、小俣三休さん、重田遊糸さん、小泉山月さん、吉武霞洞さん、体調を考慮された大坪歩楽さん、赤塚深水さんの計9名が欠席されましたが、大坪さん、小俣さん以外は欠席投句をされました。
　今月度の兼題は吟行句以外に「夏めく」、「若葉」と「卯波」でした。各自が５句を投句しました。投句された会員の作品のうちの一句を以下にご紹介させていただきます。　　　　　　　　　　　　　　

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　啄木鳥会会長　矢倉（文責矢治）

　　　水戸様の庭の静もる若葉雨　　　　　　　　　山田閏子先生

　　　茅葺を今に遺すや里若葉　　　　　　　　　　　　赤塚深水
　　　仏前に両目の達磨新茶いれ　　　　　　　　　　　岩佐はるか
　　　雨粒を丸く弾きて実梅かな　　　　　　　　　　　海外夢涼
　　　蟻走る東西南北あるらしく　　　　　　　　　　　黒山茂英
　　　ファインダーに切り取る山や谷若葉　　　　　　　小泉山月
　　　アトリエに乾びし絵具紅薔薇　　　　　　　　　　斎藤光星
　　　風もなく静かに揺れる蓮かな　　　　　　　　　　齋藤碧水
　　　石仏に日射し優しき若葉かな　　　　　　　　　　重田遊糸
　　　新しき光庭木に今朝の夏　　　　　　　　　　　　田中道舟
　　　防波堤卯浪見ながらふるさとを　　　　　　　　　橋本楽胤
　　　卯浪立ち寄せては弾け東尋坊　　　　　　　　　　松野馬笑
　　　雨上がり若葉に群るる雀かな　　　　　　　　　　福井彩華
　　　紫陽花のつぼみは未だ色付かず　　　　　　　　　宮田珠光
　　　満目の青葉若葉の後楽園　　　　　　　　　　　　矢倉乱白
　　　若葉風学生街の古本屋　　　　　　　　　　　　　矢治宏風
　　　見上ぐれば雲の行き交ひ夏めきぬ　　　　　　　　屋代弁采
　　　卯浪越へ横須賀港に帰艦せり　　　　　　　　　　吉武霞洞