＜平成30年9月度＞
| 9月度の啄木鳥会は12日の12時30分から15時まで、山田閏子先生のご指導の下、豊友会事務所会議室で行われました。台風一過の後、秋が近づいたと感じさせる気候となりましたが、句会は予定どおり行われました。 今月度は、佐賀県在住の田中道舟さん、体調を考慮された赤塚深水さん、齋藤碧水さん、所用のあった吉武霞洞さんの計4名が欠席されましたが、特に、齋藤さんは先日の北海道地震の際に札幌に滞在されていたようで、漸く帰京されたとの事。欠席投句をされましたが、句会当日には紹介できませんでした。皆様、欠席投句をされました。 今月度の兼題は「萩」、「霧」と「秋の蝶」でした。各自が５句を投句しました。投句された会員の作品のうちの一句を以下にご紹介させていただきます。 啄木鳥会会長 矢倉（文責 矢治） |
秋の蝶日向日影へ黄を灯し 山田閏子先生
朝霧の晴れて木魚の音高し 赤塚深水
チケットの入手首尾よし観月能 岩佐はるか
見渡すも霧のかかりて町おぼろ 大坪歩楽
サックスに歌う古民家霧の夜 小俣三休
ほどほどに余白残して秋の空 海外夢涼
朝より霧の流るる無言館 黒山茂英
野の池の岸辺に散れる萩の塵 小泉山月
流星や願ひを託す間もなくて 斎藤光星
秋地震行き場失い黙す群れ 斎藤碧水
萩散りて菷目乱す猫の来て 重田遊糸
山霧やそつと掌をふれ久女句碑 田中道舟
霧晴れて木々の間に青き空 橋本楽胤
霧が晴れ広がる視界遠浅間 松野馬笑
山霧を登り頂上雲の上 福井彩華
川霧の中より出づる渡し舟 宮田珠光
朝霧の仄かに残る上高地 矢倉乱白
境内の白萩道を塞ぎをり 矢治宏風
雨粒の光る木々舞ふ秋の蝶 屋代弁采
夕霧や高速バスの窓濡らす 吉武霞洞