＜平成30年11月度＞
| 11月度の啄木鳥会は14日の10時から小石川植物園で吟行が行われ、その後、13時から15時まで山田閏子先生ご指導の下、豊友会事務所会議室で句会が行われました。 冬間近かを感じさせる天気でしたが、先生からアドバイスをいただきながらの吟行でした。 今月度は、佐賀県在住の田中道舟さん、体調を考慮された赤塚深水さん、黒山茂英さん、所用のため重田遊糸さん、吉武霞洞さんが欠席されましたが、欠席された5名の方々は全員、欠席投句をされました。 今月度、吟行に参加されなかった場合の兼題は「小春」、「落葉」でした。各自が５句を投句しました。投句された会員の作品のうちの一句を以下にご紹介させていただきます。 啄木鳥会会長 矢倉（文責 矢治） |
色を踏み音を踏みゆく落葉かな 山田閏子先生
ためらふて肩を借りたる小春かな 赤塚深水
朴落葉がさりと杖に舞ひ来る 岩佐はるか
和服着て娘と妻の炉開きへ 大坪歩楽
薬草を干す庭先や小六月 小俣三休
たんぽぽの芝にちらほら返り咲き 海外夢涼
槻落葉して街道の空広し 黒山茂英
菩提寺の落葉踏みゆく一周忌 小泉山月
可も不可もなき人生やおでん酒 斎藤光星
篠懸の音なく散れる園小春 斎藤碧水
小春日の廊下に猫の鼾あり 重田遊糸
灰色の空の重たき時雨かな 田中道舟
苔の庭色とりどりの落葉かな 橋本楽胤
秋天へ皇帝ダリア凛と立ち 松野馬笑
小春日のビルの彼方に白き富士 福井彩華
草陰に幽け声や残る虫 宮田珠光
休みゐるベンチに肩に木の葉散る 矢倉乱白
今日もまた日課となりし落葉掃く 矢治宏風
落葉浮く青空映す潦 屋代弁采
落葉掃き腰をのばしてまた伸ばし 吉武霞洞