＜平成30年12月度＞
| 12月度の啄木鳥会は12日の12時30分より山田閏子先生ご指導の下、豊友会事務所会議室で定例句会が行われました。みぞれが降るかと案じられるような寒い一日でしたが、15名の会員が元気に出席致しました。 今月度は、佐賀県在住の田中道舟さん、体調を考慮された赤塚深水さん、黒山茂英さん、所用のため小泉山月さんの4名が欠席されましたが、全員が欠席投句をされました。句会終了後、茗渓会館にて和やかに忘年会が行われました。 今月度の兼題は「師走」、「冬の月」と「冬帽子」でした。各自が５句を投句しました。投句された会員の作品のうちの一句を以下にご紹介させていただきます。 啄木鳥会会長 矢倉（文責 矢治） |
更けてより輝き放つ冬の月
山里の眠りの早し月冴ゆる 山田閏子先生
お見舞いの言葉を受ける師走かな 赤塚深水
高々と北に眉月漱石忌 岩佐はるか
うつすらと野菜畑に霜降りし 大坪歩楽
片時も離せぬものに冬帽子 小俣三休
可愛いと人に言われて冬帽子 海外夢涼
通院へかむりなほして冬帽子 黒山茂英
まつすぐに影伸びし道銀杏散る 小泉山月
豆腐屋のラッパを待ちし冬夕焼 斎藤光星
あの熊のよふに眠ってみたひもの 斎藤碧水
犬吠えて静寂を破る冬月夜 重田遊糸
冬帽を鷲掴みして師の墓前 田中道舟
絵のごとし湖面に映る冬の月 橋本楽胤
ひとり来てデパートぶらり師走かな 松野馬笑
街路樹に光あふるる師走かな 福井彩華
切れそうな光芒放ち月冴ゆる 宮田珠光
夕月の金波に揺るる鴨の影 矢倉乱白
冬帽子茶店の壁に忘れあり 矢治宏風
師走来る金婚式の日も間近 屋代弁采
みちのくや津波災禍に冬の月 吉武霞洞