＜平成31年3月度＞
| 3月度の啄木鳥会は13日の12時30分より山田閏子先生ご指導の下、豊友会事務所会議室で定例句会が行われました。 梅の花も咲き揃い、寒さも一段落という天気でしたが、参加者一同、元気で作句に励みました。 今月度は、佐賀県在住の田中道舟さん、体調を考慮された赤塚深水さん、風邪をひかれた齊藤碧水さん、所用のあった吉武霞洞さんの4名が欠席されましたが、全員が欠席投句をされました。 今月度の兼題は「啓蟄」、「暖か」と「木の芽」でした。各自が５句を投句しました。投句された会員の作品のうちの一句を以下にご紹介させていただきます。 啄木鳥会会長 矢倉（文責 矢治） |
いち早く紫陽花の芽のほぐれそむ 山田閏子先生
啓蟄や野良に人待つ一輪車 赤塚深水
ことことと煮含めてをり春の雨 岩佐はるか
あちこちに木の芽吹きたる森の中 大坪歩楽
膝の上猫の重さと暖かさ 小俣三休
暖かや太めの緋鯉ゆるゆると 海外夢涼
啓蟄や地下の土筆も動き出す 川畑祐栄
撫でまはすパンダの像のあたたかき 黒山茂英
山ひだの煙ぶるや木の芽時迎へ 小泉山月
ふらここや互ひ違ひに弧を描き 斎藤光星
啓蟄や我にも目指すことありき 齋藤碧水
木の芽吹き人の行き交ふ北の丸 重田遊糸
老いの身の無精の庭や木の芽吹く 田中道舟
暖かき人の心に甘えたり 橋本楽胤
今年また最初に芽吹くナナカマド 松野馬笑
薄墨で薄霞描く富士の山 福井彩華
啓蟄や薄手のコート選びけり 宮田珠光
日の中をやはらかき風木の芽道 矢倉乱白
木の芽晴遠山淡く煙る朝 矢治宏風
木の芽吹く川の流れの音高し 屋代弁采
火の玉の回廊焦すお水取 吉武霞洞