＜2019年5月度＞
| 5月度の啄木鳥会は8日10時より快晴の下、上野公園、不忍池での吟行を行い、その後、13時より 豊友会事務所会議室で定例句会が山田閏子先生のご指導の下、行われました。 今月度は、佐賀県在住の田中道舟さん、体調を考慮された赤塚深水さん、所用があった松野馬笑 さん、吉武霞洞さん、風邪で体調不良の小俣三休さんの5名が欠席されました。小俣さん以外の4名は 欠席投句をされました。 今月度は吟行でしたが、別途、兼題として「柿若葉」、「菖蒲湯」と「牡丹」が出されました。各自が５句を投句しました。投句された会員の作品のうちの一句を以下にご紹介させていただきます。 啄木鳥会 矢治（文責） |
新緑の色とはたとへようもなく 山田閏子先生
疎遠なる友より便り柿若葉 赤塚深水
菖蒲湯に待つ父親へ子を渡す 岩佐はるか
きらめける日射しを浴びし柿若葉 大坪歩楽
楠若葉沸き立つように吹かれゐる 海外夢涼
夏帽子上野の森に集ひけり 川畑祐栄
あふれ出るはしゃぐ歌声菖蒲風呂 黒山茂英
買い物の籠に入らぬ菖蒲かな 小泉山月
逆さ富士映りし上を水馬 斎藤光星
五月鯉令和の風に泳ぎ出し 齋藤碧水
野晒の石仏に影柿若葉 重田遊糸
風薫る草も小虫も風の中 田中道舟
柿若葉令和の年の始まりぬ 松野馬笑
解体の更地に残る柿若葉 福井彩華
まだ小さき蓮の浮葉や池之端 宮田珠光
葉桜の木蔭苔むす石灯籠 矢倉乱白
牡丹の蕾ずっしり天を突き 矢治宏風
菖蒲湯の香りまとひて食卓へ 屋代弁采
柿若葉垣根ごしに立ち話 吉武霞洞