＜2020年9月度＞
| 先々月は5カ月ぶりに豊友会事務所での定例句会を開催することが出来たと喜んでいましが、先月に引き続き9月度も感染の第二波がまだ収まりを見せていないことから、再度の投句句会となりました。 毎日猛烈な暑さが続いていましたが、今月は宮田珠光さんは都合があり投句をされませんでした。その他の方々は 皆様が投句をされました。 今月度の兼題は「花野」、「鈴虫」と「桃」でした。 各自が５句を投句しましたが、投句された会員の作品のうちの一句を以下に紹介させていただきます。 啄木鳥会 矢治（文責） |
| 薄紙をはぐがごとくに桃をむく 踏み入りて花野の風につつまるる |
山田閏子先生 | ||
| 斑尾のリフト風切る大花野 秋蝉の鳴きに鳴きたる朝の森 歩けども同じ景色の花野かな 食卓に匂ひの甘き桃一つ 寛解をさらす花野の風の道 乳呑み児の桃の如くの手足かな 鳳仙花五百羅漢の花屏風 飛騨の桃日本一なり今朝届き 歳重ね桃剥く手先頼りなし 風一陣大きく傾ぐ花野かな 鈴虫の音色ひときわ高く澄み 大花野屈斜路見下ろす友の墓 熟れし桃手で剥き朝のデザートに 穏やかに厄日の月の上りたる 仏壇へ父の好みし桃をあげ 鈴虫や夜はひたひたと更けて行く |
赤塚深水 大坪歩楽 海外夢涼 川畑祐栄 黒山茂英 小泉山月 斎藤光星 齋藤碧水 重田遊糸 田中道舟 福井彩華 松野馬笑 矢倉乱白 矢治宏風 屋代弁采 吉武霞洞 |