＜2020年10月度＞
| 小石川周辺の景色もすっかり秋らしくなりましたが、今月度は久しぶりに豊友会事務所での定例句会を開催することが出来ました。 会員の皆様も元気な顔を見せましたが、まだまだ都内の新型コロナウイルスの感染も収まりを見せていない状況の中、体調に不安をお持ちの赤塚深水さん、 大坪歩楽さん、黒山茂英さん、齋藤碧水さんは欠席され、佐賀県在住の田中道舟さん、所用のあった重田遊糸さんの６名が欠席投句をされました。 今月度の兼題は「榠樝（かりん）」「秋の雨」「秋の雲」でした。 各自が５句を投句しましたが、投句された会員の作品のうちの一句を以下に紹介させていただきます。 啄木鳥会 矢治（文責） |
| たなびける秋雲富士のうすれつつ |
山田閏子先生 | ||
| 秋雨や配達の手の濡れしまま ドバイへと決まる転勤秋の夕 秋の雲彼方此方に流れ行く 大空に湧いては消える秋の雲 秋雲のよぎる病床十五階 山の月思ひもかけぬ処より 穂芒を靡かせ風の光り出す バスを待つ足元冷やす秋の雨 奥入瀬の瀬音高まり秋の雨 かりんの実子規の横顔浮かびけり 秋の空見上げて走る人力車 少し開け秋雨の音確かめり 峠道並ぶ羅漢に秋の雨 秋の雨早目に閉づる土産物屋 雨雲の去りて真白き秋の雲 秋雨や人もまばらなネオン街 榠樝の実誰も拾はぬ通学路 |
赤塚深水 大坪歩楽 海外夢涼 川畑祐栄 黒山茂英 小泉山月 斎藤光星 齋藤碧水 重田遊糸 田中道舟 福井彩華 松野馬笑 宮田珠光 矢倉乱白 矢治宏風 屋代弁采 吉武霞洞 |