＜2020年12月度＞
| 中国の武漢から始まった新型コロナウィルスの世界的流行は、日本でも一向に終息する気配を見せず、むしろ感染が拡大している様相を呈している今日この頃です。 12月度は豊友会事務室が閉鎖されている状況のため、今年度７回目の投句句会となりました。啄木鳥会会員の全員が投句をされました。投句されました俳句は山田先生にお送りし、添削を戴いた上で、お一人一句の優秀句を選定していただきました。 今月度の兼題は「牡蠣」「冬芽」と「短日」でした。各自が５句を投句しましたが、投句された会員の作品のうちの一句を以下に紹介させていただきます。 啄木鳥会 矢治（文責） |
| かたくなな冬芽ほぐるる日の遠し | 山田閏子先生 | ||
| 薄ら日に固き冬芽や紅の濃し 朝日受けきらめく蜜柑色づきて ひと日づつ数を増したる冬芽かな 牡蠣食べて松島思ふ夕餉かな 天心へこぞりふっくら冬木の芽 同じ道短日なれば暗くなり バックミラーの枯野ますます枯れゆけり 枯草を踏み歩く音また楽し 牡蠣筏交わし沖行く漁船かな 短日や野辺打つ雨の音微か 潮の香や固く閉ざせし牡蠣の殻 朝日うけ冬芽膨らむ奥信濃 内海の静かに揺るる牡蠣筏 対岸の夕日に映ゆる冬紅葉 縁側に短日の影伸びゆけり 早朝の雫を含む冬芽かな 暮早し閉館前の美術館 |
赤塚深水 大坪歩楽 海外夢涼 川畑祐栄 黒山茂英 小泉山月 斎藤光星 齋藤碧水 重田遊糸 田中道舟 福井彩華 松野馬笑 宮田珠光 矢倉乱白 矢治宏風 屋代弁采 吉武霞洞 |