of  the  people,   by  the  people,   for  the  people


 昨年の７月は、フランスの革命記念日“カトルズジュイエ”を話しました。
早くも１年が過ぎました、今日はアメリカの７月の出来事を話します。

アメリカ南北戦争はなぜ起こったのかと問う時、多くの人は“奴隷解放のための
戦いである”と答えます。背景としては間違いではないけど、奴隷のためだけに白人同士が、
南北あわせて６０万人以上の犠牲者を出して戦ったのでしょうか？
６０万人という数はアメリカの第一次、第二次世界大戦のそれぞれの犠牲者より多い数なのです。

この南北戦争は１８６１年から１８６５年まで続きました。
特に１８６３年７月１日から３日間続いたゲティスバーグの戦いでは、
両軍で５万の死傷者を出しています。そしてこの戦いを境に北軍勝利の流れがみられます。
７月４日に、故国バージニアへ向かった南軍を追撃せずに、静かに見送った北軍の行為は、
同じ学び舎のウエストポイント陸軍士官学校で学んだ南軍の将校達への武士の情けだったのでしょう。

リンカーン大統領は、このゲティスバーグの戦没者墓地で次のような追悼の言葉を述べました。
“８７年前、我々の父祖たちはこの大陸に新しい国家を打ち立てた。
その国は自由の理念により身ごもり、すべての人間は平等につくられたという理念を掲げた。
・・・・・（中略）・・・・・

これら死者たちの死を無駄にしないように、ここにいる我々は決意を高く掲げる。神のもとで、
この国に自由の新たな誕生をもたらそう。そして、人民の、人民による、人民のための政治は、
地上から決して滅びない“

古き良きアメリカはどこへ行ったのでしょう